我が家が新しい節水トイレに交換したのは、今から約三年前のことでした。水道代の節約になるという話と、環境にも優しいという点に惹かれての決断でした。交換当初は、その静かな洗浄音と少ない水量に感動すら覚えたものです。しかし、その喜びも束の間、使い始めて数ヶ月が経過した頃から、トイレが頻繁に詰まるようになってしまったのです。最初は「たまたまかな」と思っていたのですが、週に一度、ひどい時には数日に一度というペースで詰まりが発生し、その度にラバーカップ(スッポン)のお世話になる始末。節水効果よりも、詰まりのストレスの方が大きくなってしまいました。特に困ったのは、来客があった時です。お客様がトイレを使った後に詰まってしまうのではないかと、気が気ではありませんでした。原因を自分なりに考えてみたのですが、トイレットペーパーを一度に多く使いすぎているのかもしれない、あるいは子供たちが何か異物を流してしまったのかもしれない、などと思い当たる節はいくつかありました。そこで、まず家族全員でトイレットペーパーの使い方について話し合い、「こまめに流す」「使いすぎない」というルールを徹底することにしました。また、トイレの横には大きめのゴミ箱を設置し、ティッシュペーパーなどは必ずそちらに捨てるようにもしました。さらに、インターネットで情報を集め、節水トイレ向けのトイレットペーパーがあることを知り、それに切り替えてみました。水に溶けやすいタイプのものを選んだのです。そして、月に一度は市販のパイプクリーナーを使って排水管のメンテナンスを行うようにもしました。これらの対策を始めてから、驚くほどトイレの詰まりは減りました。今では、以前のように頻繁に詰まることはほとんどなくなり、快適に節水トイレの恩恵を享受できています。この経験から、節水トイレは確かに素晴らしいけれど、その特性を理解し、使い方を少し工夫することが非常に重要だと痛感しました。