引っ越し作業も大詰め、水回りの掃除を終えて、最後に洗濯機の給水ホースを外そうとした時のことでした。「念のため、元栓を閉めておこう」と思い立ち、玄関脇にあるメーターボックスの蓋を開けました。水道メーターの横にある、青いハンドルがついた止水栓。これを時計回りにゆっくりと回し、固くなるまでしっかりと閉めました。「よし、これで水は止まったはず」と、意気揚々と洗濯機置き場に戻り、給水ホースの接続ナットをレンチで緩め始めた瞬間…「シャーッ!」という音と共に、ホースの隙間から水が勢いよく噴き出してきました。「えっ!?嘘でしょ!?」慌ててナットを締め直し、びしょ濡れになりながら再びメーターボックスへ。元栓は確かに、これ以上回らないというところまで閉まっている。なのに水が出るなんて、どういうこと?もう一度、今度は渾身の力を込めてハンドルを回してみましたが、やはり状況は変わりません。パニックになりながらスマートフォンで「水道 元栓 閉めても水が出る」と検索。すると、「元栓の故障」という可能性が浮上してきました。長年動かしていないと、内部で固着したり、部品が劣化したりして、完全に閉まらなくなることがあるらしいのです。我が家も築年数が結構経っているし、元栓なんて今まで一度も触ったことがなかった。もしかしたら、本当に壊れているのかもしれない…。とはいえ、素人が下手に触って悪化させるのも怖い。結局、その日は洗濯機の取り外しを諦め、翌日、地域の指定水道業者さんに連絡することにしました。業者さんはすぐに来てくれて、状況を確認。「あー、これはバルブが完全に固着して、閉まりきってないですね。経年劣化でしょう」とのこと。結局、元栓自体を新しいものに交換してもらうことになりました。費用はかかりましたが、これで安心して水が止められるようになり、ホッとしました。元栓なんて、普段意識することもありませんでしたが、いざという時に機能しないと本当に困るのだと痛感した出来事でした。定期的な点検や、たまに動かしてみることの重要性を身に染みて感じました。皆さんも、一度ご自宅の元栓を確認してみてはいかがでしょうか。
まさか元栓が壊れてるなんて我が家の体験談