水道修理のエキスパートテクニック集

2026年3月
  • 大雨や台風の日にトイレが逆流する理由

    知識

    激しい台風やゲリラ豪雨に見舞われた日、トイレから「ボコボコ」「ゴボゴボ」という不気味な音が聞こえたり、ひどい場合には水が噴き出してきたりすることがあります。これは通常のトイレ詰まりとは異なり、下水道の仕組みと天候が深く関係しています。日本の多くの地域では、家庭から出る汚水と雨水を一つの管でまとめて流す「合流式下水道」が採用されていますが、短時間に想定を超える大量の雨が降ると、下水管の容量がパンクしてしまい、空気や水が逃げ場を失って家庭の排水管へと逆流してくるのです。これを防ぐためには、まず「水のう」を作って対策することが有効です。大きめのゴミ袋を二重にし、中に水を入れて口をきつく縛ったものを便器の中に入れ、蓋をするように塞ぎます。こうすることで、下から上がってくる水圧を水のうの重みで抑え込み、逆流による浸水を防ぐことができます。また、お風呂や洗濯機の排水口、キッチンのシンクなども同様に逆流の経路となる可能性があるため、これらにも水のうを設置しておくと安心です。大雨の最中にトイレの流れが悪くなったと感じたら、無理に流そうとせず、雨が弱まるのを待つのが賢明です。下水道の水位が下がれば自然と流れも元に戻ることが多いため、天候が回復してから様子を見ましょう。もし雨が止んでしばらく経っても症状が改善しない場合は、排水管内に木の枝や土砂が入り込んでいる可能性や、排水桝が破損している可能性も考えられるため、その時は水道業者や自治体の下水道担当部署に相談する必要があります。自然災害による逆流は個人の力で止めることは難しいですが、仕組みを理解し、水のうなどの準備をしておくことで、室内への汚水侵入という最悪の事態を最小限に食い止めることは十分に可能です。